ミニマルの美を放つ浴場空間

住宅街の中、現れる青い金属製のアーチに「花岡温泉」の文字。それをくぐり進んで、左手の建物が銭湯です。この銭湯の始まりは昭和36年、近くで別の銭湯を経営していたご主人のお父さんが、結婚記念にとプレゼントしてくれたもの。今も設備は当時のまま、全手動の薪風呂を女将さんが毎日沸かしているというのは驚きです。「きっと三重でいちばんオンボロの銭湯」と女将さんは自嘲しますが、シンプルな浴場の放つミニマルな美しさは、さながら現代アート空間のよう。水の一滴一滴、周囲の環境音が、普段とまるでちがって感じられてくるようです。遠方から訪れては喜んで帰ってゆくというお客さんたちは皆、そんな美しさに心打たれるのでしょう。

花岡温泉

松阪市大黒田町835-3
  0598-23-9164
  16:00〜21:00
火・木
曜定休
P有り(6 台)